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W650(カワサキ)(2ページ目)

カワサキ/W650

W650は、20数年の時を経て復活したバーチカルツインモデル。ベベルギヤ(傘歯車)とシャフトによってカムを駆動させる空冷 SOHC4バルブ並列ツインは、クランク前側に一軸バランサーを持つことで、低中速回転域では適度な鼓動感を確保、高回転域では不快な振動を抑える。

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20数年の時を経て復活したバーチカルツインモデル「W650(EJ650A)」

2011年、W800(EJ800A)が登場したことで、初代W1(ダブワン)の1966年から45年を迎えることになった「W(ダブル)」シリーズ。W1、W1S、W1SA、そしてW3への進化は別に述べるとして、最も大きな変化はW1SAの「左チェンジ、右ブレーキ」への変更だろう。現在では当たり前の構成のため、これが逆では操作できないライダーがほとんどではないだろうか。しかし、メグロK2から受け継がれたエンジンは、当時、イギリス車風に右チェンジだったのだ。そんな往年のバーチカルツイン・Wシリーズは1974年の650RS・W3Sを最後には姿を消し、 大排気量車のメインは4気筒のZ系、そして2スト3気筒のマッハ系へと移り変わっていく。

1990年代に入ると、ノスタルジックな雰囲気の「ネオ・レトロモデル」が各排気量で登場し、往年の名車の復刻版モデルもラインアップした。その流れを受けて登場したのがW650(EJ650A)であり、最大の特徴とも言えるバーチカルツインも当時の雰囲気を崩すことなく完全新設計された。直立したSOHC4バルブ並列ツインエンジンは、カムの駆動にベベルギヤ(傘歯車)を採用し、エンジン右側のヘッド部分とドライブシャフト部分がエンジン外観の特徴となっている。

並列2気筒ならではの鼓動や、キャブトンマフラーが奏でる排気音は現代の基準で程よくアレンジされ、やや大径で細めのフロント19タイヤ、シングルディスク&ドラムの前後ブレーキ、φ39mmのフロントフォークにリアのツインショックと、足回りは必要十分なスペック。まさに、伝統的なスタイルと走る楽しみを味わえるベーシックなバイクだ。2006年にはスケールダウンした弟分のW400も登場したものの、両者とも2009年でファイナルとなる。どちらかと言えば4気筒が主流の大排気量モデルにあって、並列ツインを楽しめる車種は極わずか。気負わずに乗れ、また、見て楽しむことができるのがW650と言えるだろう。