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ドリーム50(ホンダ)

ホンダ/ドリーム50

ドリーム50は、世界最小50ccのDOHC単気筒エンジンを搭載し、レーサーCR110のイメージで登場した。エンジンのベースとなっているのはエンデューロレーサーXR80Rで、シリンダーやシリンダーヘッドなどを新設計。セミカムギヤトレーンのDOHC4バルブヘッドは、その見た目から「ミッキーマウス」と呼ばれたCR110の造形を踏襲し、1万回転を超える高回転までストレスなく吹け上がり、かつ、低中速域でも粘り強い特性を発揮する。世界唯一のツインカム50ccを搭載した本気のミニロードスポーツバイクだ。

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世界唯一のツインカム50ccを搭載した本気のミニロードスポーツが「ドリーム50(AC15)」

1999年(平成11年)の排ガス規制直前の50ccクラスは、実にバリエーションに富んだラインアップとなっており、メインのスクーターからマニュアルミッションモデルまで、2スト・4ストを問わず選ぶ楽しさがあった。この頃はレトロブームもあって、ベンリー50SやCL50、YB-1、コレダスポーツ50、コレダスクランブラー50といったビジネスモデルベースのお洒落なバイクも登場した。この流れと同列で話してはいけないかもしれないが、世界最小50ccのDOHC単気筒エンジンを搭載し、レーサーCR110のイメージで登場したのがドリーム50となる。

エンジンのベースとなっているのはエンデューロレーサーXR80Rで、シリンダーやシリンダーヘッドなどを新設計。セミカムギヤトレーンのDOHC4バルブヘッドは、その見た目から「ミッキーマウス」と呼ばれたCR110の造形を踏襲し、1万回転を超える高回転までストレスなく吹け上がり、かつ、低中速域でも粘り強い特性を発揮する。レッドに塗られた新設計のダイヤモンドフレーム、H型リムのスポークホイール、細長いガソリンタンク、メッキ仕上げの2本出しメガホンマフラーなど、そのどれもが妥協のない作り込みで、ホンダの徹底したこだわりが見える。

こういったことから、単なるレトロブームを受けた登場ではないことは明白で、HRCからはレース用パーツや、誰でも気軽にレースを楽しめるようパーツを組み込んだコンプリートモデルのドリーム50Rも発売された(2003年)。ハイカムや強化バルブスプリング、高圧縮ピストン、低フリクションカムチェーン、レース用クランク、軽量ACジェネレーター、6速クロスミッション、BT39SSタイヤ、前後アルミフェンダー、ゼッケンプレートなどを装備し、2008年までは受注していた。公道モデルのドリーム50は2000年で終了となってしまったが、「R」を含めれば実は息の長い本気のミニバイクといえるのだ。