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エストレヤ(カワサキ)(2ページ目)

カワサキ/エストレヤ

クラシカル、トラディショナルといった言葉が似合う、どこか懐かしさを感じさせるモデルが登場してきた1990年代に、カワサキが登場させたのがエストレヤだ。完全新設計となったロングストロークの空冷シングルエンジンは、絶対的な性能ではなく鼓動感や外観を重視している。

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バリエーションの追加でレトロな雰囲気を強めた「エストレヤ(BJ250A)」

1990年代初めはネイキッドの人気が高まってきたこともあり、2ストローク・4ストロークのレーサーレプリカと合わせて、250ccクラスは多種多様なモデルがラインアップしていた。そんな中、クラシカル、トラディショナル、レトロといった言葉が似合う、どこか懐かしさを感じさせるモデルも登場してきたのがこの頃で、ヤマハのSRV250(4DN)やスズキのSW-1(NJ45A)がまさにこのジャンルのバイクと言える。カワサキがエストレヤ(BJ250A)を登場させた1992年はこういった時期となる。

完全新設計となったロングストロークの空冷シングルエンジンは、絶対的な性能ではなく鼓動感や外観を重視。キャブトンマフラーや鞍型シートもレトロな雰囲気作りに一役買っている。ただ、その他を見てみると、前後ディスクブレーキや別体タンク付きリアショックなど、走りをスポイルしない装備もあり、どことなく不思議なコンセプトを感じざるをえないところもあった。そこで登場したのが、前後ドラムブレーキの「カスタム」だ。性能を向上させるのではなく、よりクラシカルな雰囲気に近づけるための「カスタム」であるところが面白い。

1車種で合計4つのスタイルから選択できるのは他のモデルにはないポイントだったが、2000年には「スポーティー」と「レトロ」のコンセプトがそれぞれはっきりした「RS」と「カスタム」の2モデルに絞り込まれることになる。この頃になると、トラッカー系・トレール系のモデルの人気を受けて、同系エンジンを搭載した250TRが登場。2007年、エストレヤはフロントディスクブレーキ、リアドラムブレーキ、ダブルシートの1モデル構成となり、250TRとともにフューエルインジェクションを採用。現在でも250ccクラスの中心的モデルとなっている。