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ZRX1100(カワサキ)

カワサキ/ZRX1100

ZRX1100は、ハイパワーかつスポーツ性を重視したネイキッドの人気の高まりを受けて登場したゼファーとは対極のモデル。ZRX400と同様の直線基調のデザインは、往年のローソンレプリカ・Z1000Rを彷彿とさせるもので、ビキニカウルが一番のポイントと言える。

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往年のローソンレプリカを思わせ、ゼファーとは対極の「ZRX1100(ZRT10C)」

カワサキはネイキッドのフラッグシップモデルであるゼファー1100(ZRT10A)を1992年に登場させ、他メーカーを一歩リード。CB1000SF(SC30)は同年11月、XJR1200(4KG)やGSX1100Sカタナの国内仕様(GU76A)はさらに遅れて1994年に登場することになり、ここでやっとリッターネイキッドが出揃った形となっていることから、実際、台数的にもゼファー1100は優位に立っていた。そんな状況にもかかわらず、水冷で異なったキャラクターのZRX1100(ZRT10C)を登場させたのは、ハイパワーかつスポーツ性を重視したネイキッドの人気の高まりを受けてのことだろう。

1994年に登場したZRX400(ZR400E)と同様の直線基調のデザインは、往年のローソンレプリカ・Z1000R (KZT00R)を彷彿とさせるもので、ビキニカウルが一番のポイントと言える。エンジンはGPZ1100(ZXT10E)をベースにリファインしたもので、97→100ps/8500rom、9.0kg-m/4500rpm→9.8kg-m/6000rpmと出力向上を果たしている。元を辿ればZZ-R1100、ZX-10、GPZ1000RXといったハイパワー、最速ツアラーをルーツとしているため、そのポテンシャルは計り知れないものがある。絶対性能を求めていなかったゼファー1100とは反対のコンセプトで、後に追加されるライムグリーンのカラーリングからも「走り」のネイキッドを意識させられる。

ビキニカウル付きを標準モデルとし、ノンカウル&丸型ライトを「?」とバリエーションモデルに設定。モデルチェンジ後の1200ではビキニカウルのZRX1200R、ハーフカウルのZRX1200Sと2タイプともにカウルを装備。さらに、ZRX1200ダエグではビキニカウルと、やはりZRXを象徴するのはビキニカウル&角型ライトのスタイリングだ。そして、前後17インチホイールにφ43mmフロントフォーク、6ポットキャリパー、アルミ製トラス型スイングアームといった足回りもライバル車を上回るもの。カワサキファンならずとも、ネイキッドでスポーツしたいユーザーにZRX1100は最適な1台だ。