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ボルティー(スズキ)

スズキ/ボルティー

90年代半ばネオレトロ的なモデルがラインアップしそれと近い存在でかつシンプルイズベストを形にしたのがボルティーだった。ビジネスユース、ツーリングメインとしても幅広く活躍するボルティーはいつの時代も欠かせない。

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「シンプル・イズ・ベスト」を形にしたようなベーシックモデルが「ボルティー(NJ47A)」

1990年代半ばの250ccクラスというと、2スト&4ストのレーサーレプリカはもちろん、各メーカーともにネイキッドモデルをラインナップさせ、その他、豊富なバリエーションが出揃っていた。その中でも、シングルモデルの「ストリート系」や「トラッカー系」といった言葉が定着するのはもう少し後のことで、この頃は、どことなく懐かしさを感じるデザイン、例えばヤマハのSRV250(4DN)やルネッサ(4DN)、スズキのSW-1(NJ45A)、カワサキのエストレヤ(BJ250A)といった「ネオレトロ」的なモデルがいくつかラインナップしていた。

それらとやや近い存在とも言え、かつ「シンプル イズ ベスト」を形にしたのがボルティー(NJ47A)だ。ベースとなっているエンジンは、1982年に登場したDR250S(SJ41A)やGN250E(NJ41A)をルーツとする4バルブSOHC単気筒。SW-1や、後に登場するグラストラッカー(NJ47A)にも採用され、その扱いやすい特性は周知の通り。ボルティーは最もベーシックなタイプ1をはじめ、シート、エンブレム、カラーが異なるタイプ2、キャリア&シングルシートを装備したビジネス仕様のタイプC、キャリア&ダブルシートのタイプTと、バリエーションを増やしていった。

しかし、トラッカー系がブームになってくると、バリエーションは縮小され、グラストラッカービッグボーイ(NJ47A)が登場した2001年にはタイプ1のみに。2003年には限定発売のホワイトが登場するものの、2004年にはエンジンが改良され、4バルブから2バルブ化、SCEM高速メッキシリンダーが採用されるとともに、ST250(NJ4AA)へとモデルチェンジした。入門用としてもビジネスユースとしても、はたまたツーリングメインとしても幅広く活躍するボルティーのような空冷シングルモデルは、いつの時代でも欠かせない存在と言えるだろう。