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スズキ400ccレーサーレプリカの最終モデルとなった「GSX-R400R(GK76A)」

1990年と言えば、ゼファー400(ZR400C)の登場でネイキッドが盛り上がりを見せてきた頃ではあるが、まだまだ400ccクラス、250ccクラス共にレーサーレプリカの勢いは衰えておらず、CBR400RR(NC29)、VFR400R(NC30)、FZR400RR(3TJ)、ZXR400(ZX400H)と各メーカー揃っていた時期である。スズキはGSX-R400(GK73A)からフルモデルチェンジしたGSX-R400R(GK76A)を投入。これがスズキ400ccクラスのレーサーレプリカの最後を務めることになる。

1100、750、400、250とGSX-Rシリーズは4兄弟になるが、GSX-R400RはGSX-R750のスタイリングに近く、スラントノーズとフラッシュサーフェス化されたカウル、新開発のアルミダブルクレードルフレーム、φ41mmの倒立フォーク等を採用した足回りなど、一見するとGSX-R750と見間違う程である。エンジンは、SPレースで勝てるポテンシャルへと完全新設計し、シリンダー前傾角を24度とした水冷DOHC4バルブ398cc、59ps。ダウンドラフト・ニュースリングショットキャブを採用し、口径はφ33mmとGK73AのSPと同等のものとなった。また、軽量独立ストレートロッカーアームと、シム式バルブクリアランス調整機構を採用。さらに軽量細軸バルブとシングルバルブスプリングなどが採用され、メカニカルロスを大幅に低減し、高回転に対応した。

このGSX-R400R(GK76A)には、強化クラッチ、クロスミッション、35mm大径キャブ、伸圧減衰力調整機構、ミシュランタイヤを装備したGSX-R400R SP(GK76A)も設定され、さらに、ギア比がスタンダードと同様のGSX-R400R SP?もラインアップした。よりレーシーなものを求めるならSPを見つけたいところである。2010年代に入りフルカウルモデルの人気が復活してきているが、4気筒のフィーリングや楽しさを求めるなら、1990年代のレーサーレプリカがベストチョイスである。