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SDR200(ヤマハ)

ヤマハ/SDR200

ホンダ、ヤマハ、スズキやカワサキの4メーカがレーサレプリカに力を入れていた時代にあえて登場したのがSDR200であった。バイクが本来持つ美しさを強調したSDR200は、トラスフレームが一番の特徴と言える。スイングアームまでもトラス構造で、すべて美しいメッキ処理を施したもの。当時の国内モデルでトラスフレームを採用していたものは皆無で、この手法はイタリア・ドゥカティ(DUCATI)に通ずるものがある。スタイリングもさることながら、一人乗りと割り切ったシングルシート、とにかくスリムな車体など、これほど個性的なコンセプトのバイクは数少ないだけに魅力的だ。

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レプリカ全盛期に個性的なトラスフレーム+200ccエンジンで登場したSDR200(2TV)

レーサーレプリカが人気を博していた1980年代後半。唯一V型2気筒のホンダNSR250R(MC16)、ヤマハTZR250(1KT)、スズキRG250ガンマ(GJ21A・GJ21B)、カワサキ最後の2ストロードスポーツモデルのKR250S(KR250A)に加え、4ストロークもフルカウルのレーサーレプリカモデルがラインナップし、4メーカーともに最も力を入れていたカテゴリーだ。そういった状況の中、あえて今で言う「ネイキッド」スタイルで登場したのがSDR200(2TV)なのだ。

バイクが本来持つ美しさを強調したSDR200は、トラスフレームが一番の特徴と言える。スイングアームまでもトラス構造で、すべて美しいメッキ処理を施したもの。当時の国内モデルでトラスフレームを採用していたものは皆無で、この手法はイタリア・ドゥカティ(DUCATI)に通ずるものがあり、後に、スズキのバンディットシリーズや、ヤマハのTRX850(4NX)に採用されていたのは記憶に新しいだろう。

エンジンはYPVS、YEIS付きの水冷単気筒200ccで34psを発生。これは同年に登場したTZR125(2RM)のクランクケースリードバルブエンジンを流用しボア×ストロークをアップしたもの。250ccクラスのレーサーレプリカと比べてしまうと、決してハイパワーとは言い難いが、乾燥重量105kgという軽量・コンパクトな車体のおかげで、2サイクルの加速感やワインディングで振り回す楽しさを味わうにはベストバランスだった。

1991年を最後にラインナップから姿を消してしまい、エンジンはDT200R(3ET)に流用され、DT200WR(3XP)、DT230ランツァ(4TP)と発展していくが、ロードスポーツモデルに搭載されたのはSDR200が最初で最後。スタイリングもさることながら、一人乗りと割り切ったシングルシート、とにかくスリムな車体など、これほど個性的なコンセプトのバイクは数少ないだけに魅力的だ。